サービスニュース
UX設計の評価プロセス(7ステップ手順)

IoT/DX時代に適合したUX(User eXperience)価値の評価手法を独自開発
~製品リリース前にユーザーの利用環境・利用状況を想定した品質評価を実施、よりユーザー目線に立った製品の開発を支援する~

マーケティング支援事業および品質向上支援事業を手がける株式会社ウェブレッジ(所在地:福島県郡山市、代表取締役:佐藤 保、以下:ウェブレッジ)は、IoT/DX時代に重要となるUX(User eXperience=ユーザー体験)に着目し、一般社団法人UX設計技術推進協会(代表理事:伊藤 潤)と共同で、製品リリース前に実施可能なUX評価手法を独自に開発いたしました。

従来のUX評価手法は、主に製品リリース後に実際にお客様に利用していただき、アンケートやモニターなどのデータを分析して満足が得られているかなどを評価し、製品開発にフィードバックするやり方でした。
この度、当社が開発したUX評価手法は、製品開発段階でUXを考慮した設計が行われているかを確認し、ターゲットユーザーの期待する価値が十分に得られるかをリリース前に評価できます。この新しい手法により、最初の製品出荷時点からお客様が期待する価値の満足を高める事が可能になると共に、ターゲットユーザーの期待とマッチしていることを事前に評価でき、マーケティング戦略の妥当性が確認できます。

開発の背景:UX評価の重要性の高まりと、製品利用者の不満が即シェアされる時代の到来

政府が提唱するSociety5.0やスマートシティ構想、世界的なSDGs達成への取り組みを支えるテクノロジーとして、IoTが広く活用されています。IoTは企業のみならず一般家庭用の製品にも取り入れられ、利用者が多様化し、利用環境も多岐にわたっており、個々の利用シーンに最適なユーザー体験を得られることがビジネスの大きな目標になっています。
また近年は、新しいビジネスを創生するためにDX(Digital Transformation)が進められており、ここでも最適なユーザー体験を得られることが大きな目標となっています。
このようなビジネスの背景から、今後ますますUX評価が重要となっています。

一方、社会的背景として、ソーシャルメディアやSNSを通じた個人の発信による影響度が増加しており、製品利用者の不満や不信感などが、一瞬にして世界中に拡散される時代になっています。そのため、従来のUX評価のように、製品出荷後にお客様アンケートやモニター調査を行い改善を検討するやり方では手遅れとなってしまい、一度広まった悪いイメージの払拭は難しい時代ともいえます。

そこで当社では、製品開発段階でUXに着目した設計評価を行い、初期出荷時点で高品質なものを提供できることがビジネス上必要不可欠な時代であるという考えから、UX評価手法の開発に至りました。

ゼロベースからの開発ではなく、パッケージをベースにサイトを構築するため、低コスト・短納期での導入が可能、新規事業立ち上げ時やスタートアップ企業など様々なお客様に活用頂けます。標準機能は個別カスタマイズにも対応することができ、ご希望の機能に合わせてオプション機能をご用意しています。そのため、費用を抑えたうえでオリジナルのサイト構築が可能です。

UX設計評価の概要

【UX評価プロセスの抜本的改善】

UX評価プロセスの抜本的改善
最近の製品開発では、UXを高めるためにUX設計手法を採用するケースが増えており、今回はそのUX設計手法に着目してUXが作り込まれる手法を逆にUX評価に応用することで、UX設計を評価する手法を開発しました。
今回開発したUX評価手法は、製品開発段階でUX設計が十分に考慮されているかを評価するために、UX評価プロセスを抜本的に改善したものです。

【UX設計の評価プロセス(7ステップ手順)】

UX設計の評価プロセスは、7つの手順で構成されます。
UX設計の評価プロセス(7ステップ手順)

<手順1:利用環境の把握>
お客様企業の製品情報やマーケティング情報を基に、誰にどのような価値を提供しようとしているかを把握、インターネットなどを活用し、あらゆる利用者と利用環境などを調査します。
<手順2:ユーザー要求の分析>
想定される様々な利用者を洗い出し、製品仕様や利用者の特性から現場の使い方、課題、期待などを分析します。
<手順3:UX評価の前提条件>
UX評価の観点は多岐にわたるため、社会的な背景や製品の利活用の変化を考慮し、今回のUX評価の検討範囲を決定します。
<手順4:UX評価観点の抽出>
主な利用者の課題や期待などからペルソナを設定し、時間軸を考慮した利用シナリオを検討しUX評価の観点を洗い出します。
<手順5:UX評価観点の妥当性確認>
抽出したUX評価観点が妥当であることをISO/IEC25000シリーズ(通称、SQuaRE)の「利用時の品質特性」を使って分析・確認します。
<手順6:UX評価項目の抽出>
UX評価観点をベースに、具体的な利用環境や利用状況を想定し、実行可能なUX評価項目を作成。合否判定の基準を決定します。
<手順7:UX評価の実施と分析>
UX評価の評価計画を立案し、お客様企業との合意を得て、UX評価を実施・分析し、顧客起点の報告を実施します。

なお、これらの手順で実施した結果は、UX評価ナレッジとして社内に蓄積し、UX評価の考え方や評価観点などを再利用し業務の効率化を図ります。

【UX評価プロセスの改善効果予測】

UX評価プロセスの改善効果予測
ユーザーの体験価値を製品開発段階で事前評価できるため、出荷初めの初期ユーザーから高い満足度の達成が期待できます。 また、想定しているターゲットユーザーの期待価値を評価できるため、マーケティング戦略の妥当性が評価できます。

今後の展望

今回は、本格的なIoTやDX時代の到来に向けて重要度が高まるUXの評価に関する基盤技術の開発について発表いたしました。当社では現在、このUX評価手法を活用したIoT機器のUX評価に関する実証実験に取り組んでおります。

当社はSociety5.0、スマートシティ構想の実現に向けて共創を目指しており、未来社会を構成する実社会環境の各種データを統合的に取得できるテストフィールド(実証実験施設)の構築を進めております。今後は、今回発表したUX評価手法と当社テストフィールド環境を組み合わせ、より実施効果の高いUX評価サービスのご提供を検討してまいります(10月末発表予定)。

本件のお問い合わせ

本件につきましては、お問い合わせフォームにてお問い合わせください。